仮想通貨詐欺は、被害に気づいた時点での即行動・対応が最も返金可能性が高い期間です。
しかし多くの方は「どうしていいかわからず対応が遅れる」ことで、被害資金回復のチャンスを逃し泣き寝入りしてしまうことが多いです。
この記事では、仮想通貨詐欺に遭った直後に必ず行うべき5つの初動行動と、返金可能性を左右するポイント、そして相談すべき専門窓口をわかりやすく解説します。
まずやるべき「5つの初動行動」
① 送金履歴・メッセージの証拠を確保
仮想通貨詐欺の返金可否は「証拠の量と鮮度」で大きく変わります。
最低限、以下の証拠を保存してください。
- 取引所での送金履歴(スクショ/CSV)
- 詐欺師とのチャット履歴(LINE/Telegram/WhatsAppなど)
- 投資サイト・アプリのURL、ログイン画面
- 送金要求の内容(音声・画像・メッセージ)
ポイント:証拠は削除される可能性があります。必ずローカル保存を。
② 詐欺師との連絡を止める
詐欺師は「返金できる」「税金を支払えば出金できる」など、心理的に追い込むメッセージを送り続けます。
連絡を続けると以下のリスクが高まります:
- 追加詐欺(リカバリー詐欺)に巻き込まれる
- 証拠隠滅のためのログイン誘導
- アクセス情報の搾取
返金の目処を立てるためにも、今後一切連絡を取らないでください。
③ 取引所アカウントのログイン履歴を確認
不正アクセスによる資金移動が行われていないか、各取引所の「ログイン履歴」を確認します。
チェックするポイント:
- 海外IPからのアクセスはないか?
- 不審なログイン時間はないか?
- APIキーが勝手に作成されていないか?
異常があれば、すぐにパスワード変更・2段階認証の強化を行いましょう。
④ ブロックチェーン上のトランザクションを保存
ブロックチェーンは透明性の高い物ですが、時間が経つと「資金が分散」し追跡が困難になるケースが多々あります。
保存すべきデータ:
- TxID(トランザクションID)
- 送金先アドレス
- 送金日時・通貨種類
これらは調査会社・弁護士・警察に提出する重要な資料なので必ず保存を。
※仮想通貨専門調査会社の場合、TxID(トランザクションID)から必要な全ての情報をまとめてくれる会社さんもあると思います。
⑤ 無料相談できる調査会社に即連絡
被害直後に専門家へ相談することで、「資金凍結」「トランザクション追跡」などの初動がすぐに取れるため返金可能性が大きく上がります。
一般的な仮想通貨調査会社では、以下のような対応が可能です:
- ブロックチェーン追跡調査
- 詐欺アプリ/サイトの特定
- 資産移動ルートの可視化(フローマップ)
- 無料初回調査
「まずは相談だけ」でも構いません。初動が遅れるほど回復率は下がります。
やってはいけないNG行動
追加送金(回収費名目の詐欺)
詐欺師は出金手数料・税金・口座凍結解除費用などの名目で「追加送金」を要求してきます。
これは100%詐欺であり、追加送金をしても資金は戻りません。
自己判断で詐欺アプリにログインし続ける
ログインすることで:
- 証拠データの改ざん
- 不正アクセス
- アカウント情報の抜き取り
が行われる可能性があります。
詐欺疑いがあるアプリ・取引プラットフォームは即ログアウト・アンインストール推奨です。
返金の可能性があるケース/ないケース
返金できる条件とは?
返金可能性が高いのは以下のケースです:
- 送金後の日数がそこまで経っておらず、まだ資金が大きく移動していない
- 資金移動経路が単純(3~4段階の移動で止まっている)
- 送金先が中央集権取引所(CEX)のアドレス
- 詐欺師が使ったサイト・アプリが既知の詐欺案件
- 調査会社が即対応し、凍結要請が成功した場合
特に送金先がCEXだった場合は、凍結成功率が高くなります。
返金が難しい事例
以下の状況では返金が困難になります:
- 送金から数ヶ月~数年経過しているケース
- 分散型ウォレット→DEX→他チェーンへ拡散されている
- ミキサー(Tornado Cash等)を通されている
- マルチチェーンで資金が分散
- オフチェーンでの送金でトランザクション自体が発生していない
※ただし難しい=不可能ではありません。
実際、高度な技術を持ち合わせた調査会社へ依頼する事により複雑な追跡でも回収に繋がった事例は存在します。
すぐに相談すべき専門家と窓口
仮想通貨詐欺に遭った場合、相談先の選び方と順番が返金可能性を左右します。
ここでは、被害発覚直後に相談すべき4つの窓口と、その役割をわかりやすく解説します。
1. 警察(最優先の相談先。ただし証拠の準備が重要)
仮想通貨詐欺は立派な刑事事件であり、本来は警察への相談が最優先です。
ただし近年、以下の理由で「被害届を受理してもらえない」という声も増えています。
- 送金先が海外ウォレットで所在不明と判断される
- 証拠が不十分で、事件性が判断できない
- 投資トラブルと誤認されるケースがある
- ブロックチェーンの技術的な説明が必要
そのため、 証拠を整理してから警察に行くという順番の方が、スムーズに話が通りやすいケースが多いというのが実情です。
2. 金融庁(詐欺サイト・無登録業者の報告窓口)
仮想通貨詐欺の多くは 無登録の“投資助言”や“資金管理”を行っている業者 です。
金融庁に相談するメリット
- 無登録業者の情報を集約しており、既知の詐欺情報を把握している
- 詐欺サイトや業者に対して「行政指導」が入ることがある
- 金融庁経由の相談履歴が “記録に残る” ことで、後の法的手続きで有利
金融庁に報告すべき情報
- 詐欺サイトURL/アプリ名
- 事業者名(書かれていれば)
- 送金を促された経緯
- 詐欺師から届いた文言(スクショ)
注意:金融庁は返金業務や資金凍結を代行する機関ではありません。
しかし“詐欺案件として正式に扱われる”ことで、後の証拠価値が高まります。
3. 弁護士(法的手続きが必要な場合)
法律的な対応が必要な場合は、弁護士への相談が不可欠です。
弁護士が必要となるケース
- 刑事告訴状の作成・同行
- 海外詐欺師・国内業者に対する法的請求
- 詐欺師と名乗る人物による追加詐欺の被害
- 民事訴訟による返金請求
- 海外取引所が「法的書類」を求めてくる場合
特に証拠固めが終わった後の“回収フェーズ”では弁護士と調査会社の連携が極めて重要です。
弁護士ができないことも理解しておく
- ブロックチェーンの資金追跡
- 海外取引所への凍結要請
- トランザクション解析
これらの技術業務は専門調査会社の領域となるため、併用が現実的です。
4. 仮想通貨専門調査会社(警察提出用の証拠整理にも役立つ)
調査会社は、単に“資金追跡”をするだけではありません。
被害届の提出や捜査の流れをスムーズにするために「警察に提出できる形式の証拠書類」を整える役割も担います。
調査会社がサポートできること:
- ブロックチェーン上で資金の所在を特定
- トランザクションの流れを図式化(資金フローマップ)
- いつ・どこに送金されたかを客観資料としてまとめる
- 警察が確認しやすい形の調査報告書を作成
- 不足している証拠やログを一緒に洗い出す
- 海外取引所への照会・凍結要請の土台づくり
つまり、
「警察に行っても受理されない」 → 「調査会社の資料で受理がスムーズになる」
という流れが実際に多くあるため、被害者の負担を減らす意味でも、初動で調査会社に相談するのはとても合理的な選択と言えます。
| 相談先 | 担当領域 | 相談すべきタイミング |
|---|---|---|
| 警察 | 被害届・捜査・公式記録 | 証拠準備後すぐ |
| 金融庁 | 無登録業者・詐欺サイトの行政対応 | 詐欺サイト利用時 |
| 弁護士 | 告訴・損害賠償・法的代理 | 証拠揃った法的フェーズ |
| 調査会社 | ブロックチェーン追跡・凍結要請・報告書作成 | 被害直後すぐ |

